リテールマーケティング(販売士)2級 2020年 更新テキスト 要点まとめ

 10月に日本商工会議所から「リテールマーケティング(販売士)2級」の資格更新のお知らせ」が送付されてきました。20代で取得した資格。5年更新なので、これで5.6回目の更新です。


いつもどおり更新テキストの要点を、齋藤孝先生の「三色ボールペン方式(後述)」でまとめる作業が2時間半、その後、オンラインの確認テストを30分で終り無事満点で合格。
基本は穴埋め問題で、あてはまる文言を3択式で回答します。テキストで確認しながら回答できるので、テキストの概略をつかんでおけば合格は容易です。設問は約20問が都度ランダム表示とのこと。
合格基準は公開されていないようですが、資格試験の合格基準が70点なので、15問正解がボーダーではないでしょうか。

備忘録として、テキストの内容を箇条書きにまとめた内容を投稿します。
各項の順番はテキストのままですが、文章は読み下しやすいようにアレンジしています。

リテールマーケティング トレンド・トピックス編

少子化・晩婚化・高齢化

  • 「合計特殊出生率」が人口を維持する水準に下回る「少子化」現象が続いている。
  • 1970年代は10.0以上であった婚姻率(人口千人に対する婚姻件数)も4.9まで減少。
  • 夫、妻ともに平均初婚年齢は上昇を続けている。
  • 75歳以上人口は2065年には25.5%の見込み。
  • 労働力人口(15歳以上の就業者+完全失業者)のうち65歳以上の割合も12.8%と上昇。
  • 平均消費傾向は若年層で低下傾向。ミニマリスト指向/老後不安/貯蓄志向/シェアリングエコノミーの普及が原因か。

環境問題対策

  • SDGs=持続可能な開発目標
  • ESG経営=環境・社会・企業統治の各要素を考慮(した経営)。
  • FSC認証=環境・社会・経済のバランスに則った管理をされた森林産の木材の認証。
  • 3分の1ルール=メーカー・小売・消費者が賞味期限を3分の1づつ使用する1990年代に定着した考え方だが、再検討が必要?。

労働力不足・デジタル化・新しい収益源の開発

  • 無人店舗が普及し始めているが、停電・機器の誤作動、システムダウンに加え、防犯対策が課題。
  • キャッシュレスは 消費拡大・現金管理負担減・顧客データ活用による満足度増というメリットがあるものの、初期契約、機器/手数料の負担増/スタッフ教育の増というデメリットのため、日本では普及が遅れている。
  • 百貨店は従来より得意としてきた商品の提案を、ライブコマースで試行し始めている。
  • 5Gの復旧でライブコマース導入増が予想される。
  • Raas=小売企業が既存のリソースで企業にサービスを提供。新収益動きの一つ。
  • BtoB=企業が企業にサービスを提供する取引。

マーケッティングマネジメント実践編

  • 狩猟.農耕.工業.情報社会に次ぐ、仮想空間と現実が融合し、経済発展と社会問題を両立する人間中心の社会「Society5.0」の時代。
  • 70歳まで就業機会を確保する努力義務が2021年「改正高年齢者雇用安定法」で制定。
  • 小売は他産業より長時間労働・労働力不足、かつ労働装備率(有形固定資産÷従業員数)も低く、最新設備・技術の導入が遅れている。
  • 2019年~年10日以上の年休付与者は、年最低5日消化が義務化。
  • 経営目的を達成するために人材を如何に活用するかが「人事制度」
  • 2015年「労働安全衛生法の一部を改正する法律」にて、ストレスチェック実施と、その結果による面接指導が義務化された。
  • 管理者は、従業員の「前に進んでいる」という感覚を維持するモチベーションマネジメントをする必要がある。
  • ハーズバーグの研究では、従業員の積極的な職務態度のために、自己実現要求を満たすような動機付け要因(達成.承認.仕事そのもの.責任.昇進)が重要である。
  • 年上の部下に接するには、自らが役職に徹する必要がある。メラビアンの法則に注意(言葉と態度が矛盾したメッセージは、話の内容7%:口調38%:目で見た情報55%で受け止められる)
  • 相手が「成果重視型」「社交重視型」「協力関係重視型」「クオリティ重視型」かで褒め方を変えていく。
  • 指導は、要求ではなく「自分の要望」として伝える。

顧客満足を高める売り場作り実践編

価値観マーケティングの実践

  • 最新購入日/購買頻度/累計金額の3つから顧客をランク付けするのが「RFM分析」
  • ライフスタイルマーケティングとは、仕入側の作業レベルのカテゴライズではなく、顧客の生活シーン・生活志向でカテゴライズする手法。
  • 販売員は顧客を理解し、「顧客の知りたい情報」を「顧客を主語にして」伝える必要がある。
  • 魅力ある売り場=独自性・VMDを意識・買いやすい(見つけて手に取りやすい/比較しやすい)売り場。

売り場作りに活用できる行動心理学

  • 報性の原理=好意の返報、試食販売もこの応用。
  • ザイアンス効果=接触機会が多いほど親近感。ネットのリマケーティング広告が例。
  • バンドワゴン効果=他の大勢が支持していれば自分も。
  • スノッブ効果=人と違うものが欲しい
  • ウィンザー効果=第三者から伝えられた情報は信用しやすい。
  • アンカリング効果=最初に見た値段で判断が左右される。二重価格表示が応用例。
  • おとり効果=注文見込みがなくとも高いメニューを設定すると、中位のメニューがより売れる。
  • ハロー効果=目立つ印象に判断が引きづられる。アイドルのCM。
  • ディドロ効果=新しい物によって自分の生活/持ち物に一貫性をもたせて変えたくなる。ブランドで統一/デアゴスティーニ商法。
  • プロスペクト理論=損失回避の法則。期間限定セールやポイント有効期限が例。
  • ピークエンドの法則=クライマックスとエンディングの印象のみ残る。
  • ブーメラン効果=説得が逆効果に働くこと。過剰な売り込み等。

類似用語解説編

  • これまでの年齢層主体のカテゴライズだった「ライフステージマーケティング」よりも、「ライフスタイルマーケティング」が求められている。
  • これからは他社との違いを強調する「差別化」だけではなく、独自の固定客を見つけ、模倣されない「独創化」が重要。
  • 売り側、作り手側の「セールスポイント」ではなく、顧客がその商品を購入する動機そのものを突く「パーチェスポイントを提案すべき。
  • マーケットリサーチ=数値(結果)による定量的な分析。
  • マーケッティングリサーチ=インタビュー等で国語的にニーズ/ウォンツを再構築。購買結果の原因、背景を分析して将来に繋げる。

(付録)齋藤孝先生の「三色ボールペン方式」

  • 超重要なところは赤
  • 次に重要なところは青
  • そこまで重要ではないは、個人的に気になったところは緑
にアンダーラインを引く方法。
書き込みしてよい本の場合は、強力な内容把握ツールです。


20201122

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